発達障がい牧師ヒラリンの日記

世の中真っすぐな道は無いように、欠けや欠点の無い人もいない。発達障がいだから人生は面白い!

バイカル湖

 モンゴル国境に近い中央シベリアのタイガに広がるバイカル湖は、いろんな意味で興味深い湖です。面積は世界7番 目ですが、最大水深が1741mと世界で最も深いことから、その貯水量は23,000立法㍍で、世界中の淡水の約20%を有す ると言われています。

 また約3,000万年前に海から孤立し、その後長い期間をかけて徐々に淡水化していった世界最古の湖の一つでもあり、生態系の面においてもガラパゴス諸島と並ぶ“生物進化の博物館”“生態学の 宝庫”とも称されています。そのた めもあってか、聖なる場所と捉えられ、古代から礼拝地と されてきました。

 バイカル湖が人々を魅了する最大の特徴は、40㍍を超え る世界最高の透明度でしょう。ここは、流 れ込む河川は33 6本ありますが、ここから流れ出る川はアンガラ川一本で す。流入と流出の差が大きいバイカル湖ですが、水晶のような純度を保つことの出来る最大の要因は、小さな生物の存 在にあるというのです。

 その一つが、カイアシ類の小エビのバイカルエピシュー ラです。肉眼では確認できない程の体長約 1㍉のこのエピシューラは、極小の藻類を食して、バクテリアをろ過する特性を持っています。そのも のバイカル湖の純度を保つ自 然のフィルターの働きをしているのです。そのようなごく 小さな生命体であるエピシューラが、膨大な貯水量の湖の透明度を維持させているのは、とても示唆的に思えます。

 私たちの心の中にも、様々なものが流れ込んできます。偽りや悪に流されてしまうこともあります。そしてそれを浄 化させる力を、私たちは持ち合わせていません。それをして下さるのは、ただイエスさまだけです。

 イエスさまの「からし種一粒の信仰があれば」(マタイ17:20等)との言葉が思い起こされます。 体長1㍉のエピ シューラがバイカル湖の純度を保つように、イエスさまへのからし種一粒の信仰が、私たちを日々新たにしてくれるのではないでしょうか。